3.11

2013年03月11日

 早いもので東日本大震災から2年が経過します。あの震災がついこの前のように思い出されます。

 私はあの3.11当日は、東京都港区の大学病院で勤務中でした。そして、なんと私が整形外科の当直でした。東京は東北ほどの揺れや、津波はなかったものの、都心部では九段会館というホールの天井が崩落し多くの死傷者も出ました。その九段会館からも近かったこともあり、夕方から深夜まで、多くのけが人が大学病院の救急外来に運ばれて応急処置や、緊急手術を行いました。東京は帰宅困難者が続出しており、医師もその例外ではありませんでした。そのことが幸いし、当直の私一人だけでさばききれる患者数ではなく、帰れなくて病院に残っていた多くの先輩、後輩先生方の助けを借りて、運ばれてくる患者さんの治療にあたり、真夜中に数件の緊急手術を終えることができました。その後、テレビであの津波の惨劇を目にし、愕然としたのを覚えております。

 われわれがたった数十年の阪神淡路大震災や東日本大震災の経験でわかったこと。それは、どんなに人類の英知を結集した人造物も自然の脅威に歯が立たなということ。自然の脅威はそもそも「想定外」であるということ。自然災害を「想定内」、「想定外」であるかを議論すること自体がナンセンスだと思いませんか? 国土強靭化も大切だと思いますが、今後、阪神淡路大震災や、東日本大震災の反省を踏まえた国作りをいくら行っても、人類の力ではコントロールできない「想定外」の自然災害が必ずまた起こるという「想定」をすることが先ではないでしょうか。

                                                                                                  

                                                                                                

                                                                                                            

中神クリニックは 4月16日(火)より、立て替え工事のため仮診療所へ移転いたします。
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西神中央、西神南の整形外科
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