高齢者肺炎球菌ワクチンを接種しましょう。
2013年11月16日
最近、高齢者の肺炎球菌ワクチンについてマスコミや、テレビCM等の影響で当院でも接種希望者や問い合わせが増えております。そこで、高齢者肺炎球菌ワクチンについてよくある質問をまとめてみましたので接種の参考にしてください。
明治から昭和初期にかけての死因第1位は肺炎でした。医学の進歩により肺炎の死亡率は低下しましたが、現在でも第3位です。そして、肺炎で亡くなる方の95%以上は65歳以上の高齢者で、他の病気で体力や免疫力が低下している方は特に肺炎に対する注意が必要です。
感染性肺炎の原因には多くの種類があります。肺炎球菌のような細菌性肺炎、ウィルス性肺炎のほか、マイコプラズマ菌、真菌(カビ)といった微生物による感染性のものもあります。しかし、インフルエンザシーズンにおける細菌性肺炎の50~60%が肺炎球菌によるものです。この肺炎球菌は健康な人の口の中に常在していることが多いので、体力が落ちているときやお年寄りになって免疫力が弱くなってくると肺炎を引き起こします。
肺炎球菌には90種以上の型があり、そのうちの23種に対してワクチンの効果があります。ただ、この23種類で実際の肺炎球菌感染症全体の80%を抑えることができます。肺炎球菌以外の原因による病気(感染症)に対しては予防効果がありませんが、インフルエンザシーズンにおける細菌性肺炎全体の50~60%は肺炎球菌によって引き起こされています。したがって、インフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチンを両方接種することでインフルエンザシーズンの肺炎や死亡を抑えることができます。
接種対象者は、65歳以上の方、心臓や肺に慢性疾患のある方、腎不全や肝機能障害のある方、糖尿病の方、養護老人ホームや長期療養施設などの居住者等です。
当院での接種費用は、7770円です。 神戸市の助成(4000円の助成)もありますので対象者等の詳細は下記にてご確認ください。初回接種後5年間は効果が持続しますのでその間は接種不要です。
当院にて接種希望者は必ず電話で予約してから来院してください。