蚊<人間⋘ヘビ、ライオン、サメ
2014年09月19日
最近、日本でもデング熱の感染が広がり、媒介する「蚊」の恐ろしさが良く報道されております。デング熱は近年になり東南アジアで大流行を繰り返しており、命にかかわるような事態になることは稀なのですが、今後は日本でも注意が必要な時代です。学生時代の「熱帯医学」の講義で勉強した当時、こんな熱帯病が日本で広がるとは夢にも思いませんでした。
蚊による感染症の死者数の多くはマラリアがほとんどで、治療が遅れると死亡する危険性もあります。その他、西ナイル熱や日本脳炎なども「蚊」の媒介により感染します。そう、「蚊」は人間にとって最も脅威的な生き物なのです。
「人間を殺す動物リスト」なるものをご紹介いたします。いったいどんな動物が、年間何人の人命を奪っているのか。
人間を殺す動物リスト(WHO)
1位 蚊 72万5千人
2位 人間 47万5千人
3位 ヘビ 5万人
4位 犬(狂犬病)2万5千人
5位 ツェツェ蠅 1万人
6位 サシガメ(昆虫)1万人
7位 淡水巻貝 1万人
8位 回虫 2千500人
9位 サナダムシ 2000人
10位 ワニ 1000人
11位 カバ 500人
12位 ゾウ 100人
13位 ライオン 100人
14位 オオカミ 10人
15位 サメ 10人
「蚊」は、地球上で最も人命を奪う生物なのですね。 私は、「蚊」が1位であることよりも、2位が「人間」であることのほうが驚きでした。戦争や、テロ、殺人など、「人間」によって奪われる命が他のどんな猛獣より多いとは、本当に人間は愚かな生き物だと思いませんか? 医療に携わる者として、いや、2位に入ってしまった同じ「人間」として、残念な結果です。