トリガーポイント注射

2017年08月28日

お盆休み前後は外来診療も大変混雑しお待たせすることも多かったですが、最近ようやく診療に落ち着きを取り戻し「いつも通り」になってきました。

最近、はじめて当院へ来院される患者さんで多いのが「トリガーポイント注射」希望の患者さんです。ひと昔前までは、患者さんから言われることはあまりなかったのですが、最近の健康番組やSNS情報等でトリガーポイント注射の認知度がかなり上がった印象があります。

「トリガーポイント」とは、押さえると痛い場所で「硬結点」とも言われております。「トリガーポイント注射」とは、痛い場所に局所麻酔薬や生理食塩水等を注射して、痛みの伝達を遮断したり、筋膜をリリースすることにより痛みをとる注射のことをいいます。局所麻酔薬の効果は医学的にはせいぜい1~2時間なのですが、その後も効果が持続します。それは、神経を一時的に休ませることにより「痛みの悪循環」を断ったり、筋膜リリース効果で癒着を解除するためだといわれています。トリガーポイントは東洋医学で言う「ツボ」と良く一致するといわれており、鍼灸治療の西洋医学版とも言えます。

日常臨床で多く遭遇するトリガーポイントは、肩こりの原因筋ともいわれる僧帽筋周囲や肩関節周囲、腰部や臀部、膝関節周囲といったところです。実際の診察でトリガーポイントを探し、注射をします。注射する箇所は1か所から4~5か所に及ぶこともあります。週1~2回、何度か継続することにより効果がみられることも多いです。

なかなか取れない慢性的な痛みや、肩こりの中にはトリガーポイント注射が良く効く場合もありますので気になる方は一度お気軽にご相談下さい。