骨粗鬆症の治療開始の基準は?

2012年04月13日

骨粗鬆症の治療開始基準は、骨密度測定のみで行うものではありません。「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2011年度版」に沿って概要を説明いたします。

①大腿骨近位部骨折または椎体骨折の既往がある方は、骨密度によらず、即薬物治療対象。

②上記の骨折の既往がなくても、橈骨遠位端骨折、上腕骨近位端骨折、骨盤骨折、下腿骨折、肋骨骨折の既往があり、骨密度測定にて骨密度が80%未満(YAM値)の場合も薬物療法の対象。

③上記①②にあてはまらなく、骨密度が70%~80%(YAM値)の方は、大腿骨近位部骨折の家族歴があるか、FRAX15%以上の方は薬物治療の対象となります。

※FRAXとはWHO骨折リスク評価ツールのことで、当院でもすぐ計測できますし、インターネット上でも簡単に計測できます。  FRAXのページへ

最近は、生活習慣病関連骨粗鬆症も問題になってきてます。慢性腎疾患、糖尿病、腎機能障害等で、骨密度低下をきたすことが明らかになっております。ご心配の方は当院にて、問診や、骨密度測定、FRAX測定などで総合的に骨粗鬆症の診断をさせていただきますので、ご相談ください。

中神クリニック
西神中央、西神ニュータウンの整形外科
神戸市西区狩場台3-9-8