新しい骨密度測定装置入りました!
2016年03月10日
先日、骨密度測定器の最新の器械(腰椎・大腿骨DXA)を導入いたしました。
一言でいえば、現在保険診療で計測できる最も正確な測定器です。従来の踵(かかと)や、手の骨での測定ではどうしても正確な骨密度測定ができませんでした。近年は国際的に、腰椎・大腿骨で骨密度を計測することがスタンダードになっております。腰椎・大腿骨DXAは大学病院や、市民病院クラスでは設置されておりますが、まだまだ一般診療所に設置している所は少ないかと思います。そんな中、当院が設置を決めた理由はいくつかあります。
①正確な骨密度を計測することによって、国際的なガイドラインに基づいた診断や治療をしたい。
②薬物治療の効果判定を正確にしたい。
③従来、当院では腰椎・大腿骨DXA測定は近くの西神戸医療センターに依頼していたが、患者さんの負担を減らしたい。
④2025年問題といわれるように、ロコモティブシンドローム、健康寿命の延伸を考える上で「骨粗鬆症」は今後ますます重要な疾患になる。
といったのが主な理由です。初期の骨粗鬆症は痛くも痒くもありません。骨密度を計測した上で患者さんに今後どのようなことが起こり得るかを示さないと分かっていただけません。いち早く、骨粗鬆症の診断・治療を開始し、将来の脊椎圧迫骨折や大腿骨頸部骨折といった著しく苦痛を伴い、しかも健康寿命を縮めるような骨折を起さないようにするかが、私たち整形外科医の使命と考えます。今までは、骨折を起してからの治療に多くの医療資源、医療費が費やされてきました。今後はいかに骨折を起さないよう予防するかが超高齢社会において重要なミッションです。