痛み止め
2016年09月17日
昨日は午前診終了後、当院スタッフ、連携している訪問看護ステーションのナースとともに、がん患者さんに使用する痛み止めの薬について勉強していました。
当院は在宅専門のクリニックではありませんが、当院にずっと通院されていた患者さんが、足腰が弱くなりどうしても通院できなくなってしまったり、不幸にして癌を患われたりして在宅緩和ケアが必要な方などは、訪問診療の求めがあれば極力応じるようにしています。整形外科には痛みを訴えて来院される方が多く、我々は痛みをいかに軽減させるかが、大きなテーマです。がんのターミナルケアも、痛みや、苦痛を極力軽減して穏やかな最期を過ごすことが目標です。そこで最近、がんの痛みもそれ以外の慢性疼痛も「オピオイド」といわれる痛み止めを積極的に使うことが多くなってきました。もちろん、がんの患者さんとそれ以外の患者さんでは同じオピオイドでも種類も量も異なりますし、がんの患者さんにはいわゆる「麻薬」と言われているオピオイドも使用することもあります。近年の痛みの治療は患者さんの状態に応じて種々の薬を使い分けたり、量を調節したり、副作用の対策をしたりときめ細やかな調整をすることで、ある程度コントロールが可能になってきました。逆を言えば、手術をしなくても痛み止めで何とかコントロールできる時代です。「痛み」に対する薬は近年多く発売され、それぞれの薬の特徴を知り、上手に種類や量を調整できるかが腕の見せ所といった時代になっています。ちなみに、ひと昔前は何でもロキソニン処方!という時代でしたが、ずいぶん様変わりしたものです。